「シーン…」
試験開始を待つ、あの静寂。
周りの受験生の息遣いや、ペンを置く音だけが響く空間。
「また、お腹が鳴ったらどうしよう…」
「急にトイレに行きたくなったら…」
考えれば考えるほど、冷や汗が出てきて、お腹がギュルギュルと鳴り出す。
勉強してきたことなんて、全部どこかへ飛んでいってしまいそう…。
こんにちは。『HSP会計士の資格戦略室』を運営している、さぼり君(sabori-kun)です。
これは、かつての私の姿です。
HSP気質で、極度の緊張しい。特に、静かな場所で力を発揮しなければならない「試験」は、私にとってまさに地獄でした。悔しさと無力感で、何度も心が折れそうになりました。
でも、そんな私でも、数々の試行錯誤の末に公認会計士や中小企業診断士といった難関試験を突破することができました。
この記事は、単なる精神論ではありません。
私が実際に試し、効果を感じた**「緊張による腹痛やパニックを乗り越えるための具体的な全対策」**です。
もしあなたが、かつての私と同じように試験の緊張で悩んでいるのなら、この記事がきっとあなたの“お守り”になるはずです。
なぜ?HSPが試験で人一倍緊張してしまう3つの理由
対策の話に入る前に、少しだけ「なぜ私たちはこんなに緊張してしまうのか」を考えてみませんか。原因がわかると、自分を責めずに、少しだけ楽になれますよ。
①感覚が鋭すぎるため、周りの刺激に圧倒される
HSPの大きな特徴の一つが、感覚の鋭さです。
周りの人の咳払いや貧乏ゆすり、試験監督の足音など、他の人が気にも留めないような些細な刺激を、無意識に拾ってしまいます。
その結果、脳が情報処理でいっぱいになり、目の前の問題に集中できなくなってしまうのです。

②完璧主義で「失敗できない」プレッシャーが強い
「絶対に合格しなきゃ」「1問も間違えられない」
HSPの人は真面目で責任感が強いからこそ、自分自身に高いハードルを課してしまいがちです。
この「完璧でなければならない」という思いが、過度なプレッシャーとなり、心と体をガチガチに緊張させてしまいます。
③共感力が高く、他の受験生の緊張までもらってしまう
これも、HSPならではの悩みかもしれません。
隣の席の人がため息をついたり、焦ってページをめくったりする。その人の緊張や不安を、まるで自分のことのように感じ取ってしまうのです。
試験会場全体の緊張感が、ダイレクトに自分に流れ込んでくるような感覚に陥ることもありました。
【私の実録】試験本番、腹痛との壮絶な戦い
私がこの問題に本気で向き合うきっかけになった、恥ずかしいけれど正直な体験談をお話しさせてください。
中学生の頃から、塾の授業や試験のように静かな場所では、ガス(おなら)が溜まったり、お腹が鳴ったりすることに悩まされていました。
何度もトイレに行くのも恥ずかしいし、我慢するとお腹が「グゥー」と鳴って、さらに恥ずかしい…。
特に、年に一度しかないような大事な試験では、その症状がピークに達しました。
試験開始の合図を待つ、あの手持無沙汰な時間。荷物をしまい、静寂が支配する空間で、「お腹、鳴るなよ…」と祈ることにしか集中できないのです。
案の定、試験が始まっても最初のうちは全く集中できず、お腹のことが気になって頭が真っ白に。
「この一年の努力が、お腹のせいで全部無駄になるのか…」
そう思うと、悔しさと無力感で、涙が出そうでした。
この経験から、「もう二度とこんな思いはしたくない」と、私は本気で自分なりの対策を探し始めました。
【前日〜当日朝】不安を最小限にする食事と準備のルーティン
私が試行錯誤の末にたどり着いた、試験本番で最高のコンディションを作るための「準備」です。
①自分に合う「お腹に優しい食事」を見つける
まず取り組んだのが、食事の見直しです。
「普段からガスが溜まりやすいのは、食べ物が原因かもしれない」と考え、色々な食材を試してみました。
【私の場合は効果があったもの】
- ワカメ、エノキ、切り干し大根などの水溶性食物繊維
- 肉や揚げ物を控える
これらを意識すると、便の質が良くなり、ガスの発生が体感として減りました。

【私の場合は合わなかったもの(失敗談)】
- 納豆:体に良いと試しましたが、私の場合は逆にお腹が張ってしまうことがありました。
これはあくまで私の例です。大切なのは、普段から自分の体と対話し、「自分に合う食べ物・合わない食べ物」を知っておくことだと思います。
そして、大事な試験の前は、最低でも2日前から腹八分目を心がけ、これらの自分に合った食事を徹底しました。
②トイレの不安を解消する「先回り」行動
「試験中にトイレに行きたくなったらどうしよう」という不安は、それ自体がストレスになります。
そこで私は、**「物理的に不安の種をなくす」**ことを徹底しました。
- 外出前、授業前、試験前には、必ず大便を済ませておく。
- 試験会場には、かなり早めに到着し、すぐにトイレの場所を確認して済ませておく。
当たり前のようですが、これをルーティン化することで、「やるべきことはやった」という小さな自信が生まれます。
以前、ぎりぎりに到着してトイレが満員で焦った経験があるので、**「早すぎるくらいの到着」**がHSPの私にとっては心の安定剤になりました。
【試験会場〜試験中】パニックを防ぐ実践テクニック
準備を万全にしても、試験会場の独特の雰囲気で緊張はやってきます。
そんな時に、私が実践していた具体的なテクニックをご紹介します。
①周りが気にならない「HSPゾーン」の作り方
感覚が鋭いなら、その感覚をコントロールすればいい。私は自分だけの「集中空間」を作ることを意識しました。
例えば、耳栓やノイズキャンセリングイヤホンは必須アイテムです(※試験によっては使用不可の場合もあるので要確認)。
また、視線が気になる場合は、少しうつむき加減で自分の手元だけに集中するなど、物理的に視界に入る情報を制限するのも効果的でした。
②私だけの「心を落ち着かせる儀式(ルーティン)」
試験開始直前の、あの心臓が飛び出しそうな時間。
私が色々試した中で、最も効果があったのは、**「好きな音楽の、好きなフレーズだけを頭の中で再生し続ける」**という方法でした。
私の場合は、カッチーニのアヴェ・マリア。
曲中にある、ヴァイオリンの1音が「ウーンウーンウーン…」と長く続く、美しいビブラートの部分。
目を閉じ、ただひたすら、その音だけを頭の中でループ再生させるのです。
不思議なことに、それに集中していると、周りの音や自分の心臓の音が気にならなくなり、スッと冷静になれました。
瞑想に近い効果があったのかも知れません。

これはあくまで私の例ですが、あなたにもきっと、心が落ち着く音や風景があるはずです。それを見つけておくことが、最高の「お守り」になります。
まとめ:緊張はゼロにしなくていい。繊細さは、あなたの武器になる。
ここまで、私が実践してきた試験の緊張対策についてお話ししてきました。
大切なのは、「緊張を完全になくそう」と思わないことです。
緊張しやすいのは、あなたが物事に真剣で、誠実に向き合っている何よりの証拠。それは決して悪いことではありません。
その繊細な気質を「リスクを察知し、完璧な準備をする力」と捉え直してみませんか?
今回ご紹介した対策は、あくまで私の一例です。
ぜひ、この中から「自分にもできそう」と思えるものを試してみて、あなただけの「お守り」を見つけてみてください。
あなたの努力が、本番で100%発揮されることを、心から応援しています。
あわせて読みたいお役立ち情報(外部リンク)
- こころの耳|厚生労働省
働く人のメンタルヘルス・ポータルサイトです。ストレス対処法など、心の健康に関する信頼できる情報が掲載されています。 - e-ヘルスネット|厚生労働省
健康に関する幅広い情報を提供しているサイトです。ストレスや睡眠に関する科学的根拠に基づいた情報も参考になります。
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