「さあ、勉強するぞ!」と意気込んで机に向かったはずなのに…
気づけば窓の外を飛ぶ鳥を目で追っていたり、SNSの通知が気になったり、ふと過去の嫌な出来事を思い出したり。
あっという間に時間が過ぎて、「今日も全然進まなかった…」と落ち込んでしまう。
「自分はなんて意志が弱いんだろう」
「みんなはちゃんとやっているのに、どうして自分だけ…」
そんなふうに、自分を責めていませんか?
大丈夫。それは、あなたの意志が弱いからではありません。
もしかしたら、あなたの「繊細な気質(HSP)」に、今の勉強環境や方法が合っていないだけかもしれません。
こんにちは。『HSP会計士の資格戦略室』を運営している、HSP会計士のさぼり君です。
私自身、感覚が鋭すぎるせいで、勉強に全く集中できず、何度も挫折しかけました。
この記事では、そんな私が試行錯誤の末に見つけ出した、**「HSPでも驚くほど勉強に集中できるようになった、具体的な5つの対策」**を、私の体験談とともにお話しします。

HSPが勉強に集中できないのは当たり前?3つの根本原因
対策の話に入る前に、少しだけ「なぜ私たちはこんなに集中するのが苦手なのか」を考えてみませんか。自分を客観的に知ることで、無駄に自分を責めることがなくなりますよ。
①五感が鋭く、些細な刺激に注意を奪われる
HSPの大きな特徴の一つが、五感の鋭さです。
カフェで勉強すれば隣の人の会話が、図書館で勉強すれば誰かの咳払いやペンの音、蛍光灯の光…そういった他の人が気にしないような情報まで、無意識にキャッチしてしまいます。
これでは、脳が情報処理で疲れてしまい、目の前のテキストに集中するのが難しいのも当然ですよね。
②思考が深く、一つのことが気になると頭から離れない
一度何かを考え始めると、次から次へと思考が連鎖してしまうのも、HSPの「あるある」ではないでしょうか。
「そういえば、あのメールの返信しなきゃ…」「あの時、あんなこと言わなきゃよかったな…」
目の前の勉強とは全く関係ない**「脳内会議」**が始まってしまい、気づけばそれにエネルギーを使い果たしてしまうのです。
③疲れやすく、エネルギー切れを起こしやすい
たくさんの情報を処理し、深く思考するHSPは、他の人よりも精神的なエネルギーの消費が激しいと言われています。
「3時間ぶっ通しで頑張るぞ!」と意気込んでも、1時間も経たないうちにドッと疲れてしまう。これは気合の問題ではなく、エネルギー効率の問題なのです。
【私の集中力散漫ヒストリー】図書館さえも「騒音地獄」だった話

「静かな場所なら集中できるだろう」
と、資格勉強のために図書館や自習室に通っていた時期がありました。
しかし、HSPの私にとって、そこは全く「静か」ではありませんでした。
周りの人のペンを走らせる音、ため息、咳払い、本のページをめくる音…全ての音が耳に突き刺さってきます。
「集中しなきゃ」と焦れば焦るほど、逆に周りの音が気になってしまう。そんな悪循環に陥り、家に帰る頃には精神的にヘトヘトになって、「今日もダメだった…」と自己嫌悪に陥る毎日でした。
HSPの私が資格勉強の集中力を手に入れた5つの対策
そんな私が、「これなら戦える!」という手応えを感じた、具体的な5つの対策をご紹介します。高価な機材は不要です。今日から試せるものばかりなので、ぜひ参考にしてくださいね。
対策①【環境編】五感を遮断する「自分だけの要塞」を構築せよ
外からの刺激に弱いなら、その刺激を物理的にシャットアウトしてしまえばいい。このシンプルな発想が、私の集中力を劇的に改善してくれました。
ノイズキャンセリングイヤホンは資格勉強の「戦闘装備」
まず試してほしいのが、ノイズキャンセリングイヤホンです。これは私にとって、もはや「癒やしグッズ」ではなく**「戦闘装備」**でした。
自習室の雑音を消し、会計士試験の難解な計算問題に没頭できたのは、間違いなくこのおかげです。
音楽を聴くなら、歌詞のない自然音やヒーリングミュージックがおすすめです。好きな曲だと、つい歌詞やメロディに意識が持っていかれてしまうので、勉強用と割り切るのが良いかもしれません。
ちなみに、このイヤホンは勉強だけでなく、通勤電車やカフェなど、日常生活のストレスを軽減する“癒やしグッズ”としても最高です。その視点からの詳しいレビューは、私の別ブログ『得した・困った・解決した・わかった・・・などの雑記』でも紹介していますので、興味のある方はぜひ覗いてみてくださいね。
フード付きパーカーで「視覚的ノイズ」をカット
聴覚の次は、視覚です。
私がよくやっていたのは、フード付きのパーカーを着て、フードを深くかぶること。
こうすることで、顔の周りの視界が自然と狭まり、目の前のテキストやノートだけに意識を向けやすくなります。周りの人の動きが気にならなくなるだけで、驚くほど集中力は持続しますよ。私の友人は、タオルを頭から被って同じ効果を得ていました(笑)。
「好きな香り」をお守りにする
意外と効果があったのが「嗅覚」へのアプローチです。
好きな香りのアロマオイルを、服のポケットの内側やハンカチに1滴だけ垂らしておくのです。
集中力が切れかけた時にそっと香りを嗅ぐと、少しだけ幸福度が上がって、気持ちをリセットできました。

対策②【時間術編】「ポモドーロ・テクニック」をHSP流にアレンジ
「何時間も集中しなきゃ」と思うから、始めるのが億劫になります。そこで有効なのが、短い時間で区切るテクニックです。
「25分集中+5分休憩」から始めてみる
有名な「ポモドーロ・テクニック」ですね。「25分だけ頑張る」と思うと、不思議と勉強を始めるハードルがグッと下がります。
私はスマートフォンのタイマー機能や、Web上のインターバルタイマー(Hinokotoなど)を使っていました。
ただ、やってみると「25分じゃ短すぎる!」と感じることもありました。試行錯誤の結果、私の場合は「45分集中+5分休憩」くらいが一番しっくりきました。
大切なのは、自分に合ったサイクルを見つけることです。ただ、1時間を超えると休憩後の再開が億劫になるので、長すぎない設定がおすすめです。
休憩の質が、次の集中力を決める
5分休憩でスマホを見てしまうと、脳が休まらず、逆効果になることも。
私のおすすめは、体を動かすことです。
少なくとも一度は立ち上がり、スクワットや肩甲骨回し、前屈などをして血流を促す。それだけで頭がスッキリして、次の集中に入りやすくなりました。
対策③【思考整理編】頭の中の「気になること」を追い出す方法
勉強中にふと湧き上がる「雑念」。これをどう追い出すかが、集中力を維持する鍵です。
「雑念ノート」で脳から一時退避させる
机の端に、何でもいいので捨てられる紙や付箋を一枚置いておきます。
「あ、あの返信しなきゃ」「帰りに〇〇買わなきゃ」といった雑念が湧いたら、すぐにその紙に書きなぐる。箇条書きで十分です。
「後でやればいいや。ここに書いたから忘れない」と思うだけで、驚くほどスッと目の前の作業に戻れます。後で見返すと「どうでもいいことだったな」と笑えることも多いですよ。
「始めるための瞑想」で心を鎮める
どうしても「やりたくない」という気持ちが強い時は、「瞑想」も試しました。
と言っても、難しいことではありません。
目を閉じて、**「吐く、吸う…」と自分の呼吸だけに数分間集中するだけ。**これだけでも、目を開けたときには少し頭がクリアになっているはずです。
対策④【エネルギー管理編】そもそも「疲れない」ための工夫
HSPはエネルギー切れを起こしやすいからこそ、ガス欠になる前の管理が重要です。
昼食後の仮眠をためらわない
昼食後は、潔く仮眠をとっていました。
ただし、20分以内が鉄則です。
それ以上寝てしまうと、深い眠りに入ってしまい、逆に起きるのが辛くなります。タイマーをセットするのを忘れずに。
肌触りの良いタオルなどあれば最高の枕です。よだれも受け止めてくれます(笑)
間食には「ミックスナッツ」が最強だった
小腹が空いた時の間食には、ミックスナッツを持ち歩いていました。
甘いものと違って血糖値が上がりにくく眠くなりにくいですし、食物繊維が豊富なので、私にとってはお腹の調子を整えるという意味でも心強い味方でした。
対策⑤【マインドセット編】「集中できない自分」を許す
最後に、一番大切なことです。
「着手」をゴールにする
「今日は3時間やるぞ!」ではなく、「今日はこのテキストを1ページだけ開くぞ!」と、目標のハードルを極限まで下げてみる。
「着手できた」というだけで、自分を褒めてあげる。その小さな達成感が、明日のやる気に繋がります。私は次の作業がしやすいように、「次は〇〇から」とメモを残すようにしていました。
サボるのは「生物の本能」と開き直る
どうしても集中できない日、やる気が出ない日は、誰にだってあります。
そんな日は、「今日はもう休めってことだな」と割り切って、好きなことをしてリフレッシュする。
ダラダラと罪悪感を感じながら過ごすのが一番最悪です。戦略的にサボることも、長い勉強期間を乗り切るための立派な戦略だと、私は今でも思っています。
会計士として生きている今も、私はしょっちゅうサボっています。
それでも生きています。
誰だってサボりますよ。大丈夫です。罪悪感不要です。
そう、いま自分にも言い聞かせています。
まとめ:集中力は「根性」じゃない。「技術」と「環境」で手に入れよう
勉強に集中できないのは、あなたの才能や努力、根性が足りないからではありません。
それは、あなたに合った**「技術」と「環境」**を知らなかっただけ。
この記事で紹介した5つの対策は、特別な能力がなくても、誰でも今日から試せるものばかりです。
ぜひ、一つでもいいので「これならできそう」と思ったものを取り入れてみてください。
「自分だけの集中できる環境」という最強の武器を手に入れれば、あなたが本来持っている能力は、きっと最大限に発揮されるはずです。
あわせて読みたいお役立ち情報(外部リンク)
- 政府広報オンライン|発達障害って、なんだろう?
HSPは病気や障害ではありませんが、感覚過敏などの特性は発達障害と共通する部分もあります。具体的な工夫やヒントが見つかるかもしれません。 - ポモドーロ・テクニックとは? やり方と効果(Todoistブログ)
今回ご紹介したポモドーロ・テクニックについて、そのやり方やコツが日本語で非常に分かりやすくまとめられています。より深く知りたい方におすすめです。
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