資料の誤字が一つあっただけで、一日中そのことが頭から離れない。
計画通りに物事が進まないと、全部投げ出したくなってしまう。
周りからは「気にしすぎだよ」と言われるけれど、どうしても気になってしまう…。
そんなふうに、自分の中の「完璧でありたい」という気持ちに、押しつぶされそうになっていませんか?
こんにちは。『HSP会計士の資格戦略室』を運営している、HSP会計士の「うさぼり君」です。
私自身、HSPの完璧主義気質に、長年苦しめられてきました。
たった一つのミスで、寝る前にもモヤモヤ思い出したり、100点の必要はないのに100点を目指して何度も挫折。そのうち挑戦することも億劫になってくる。
もしあなたが今、同じように苦しんでいるなら、この記事がきっとあなたの心を少し軽くするはずです。
完璧主義は、あなたの敵ではありません。それは、あなたの誠実さの現れ。
大切なのは、その**素晴らしい才能と、上手に付き合っていく「思考法」**を身につけることです。
この記事では、ガチガチに固まった心を優しくほぐし、**「まあ、60点でいっか」**と笑えるようになるための、具体的な考え方のヒントを、私の体験談とともにお話しします。

HSPはなぜ「完璧主義」に陥りやすいのか?
まず知っておいてほしいのは、完璧主義に陥りやすいのは、あなたの性格が悪いからではない、ということです。HSPの気質が、そうさせてしまう側面があるのです。
①深く処理する脳のせいで、細かな粗(アラ)に気づきすぎてしまう
HSPは、物事を深く、多角的に処理する脳を持っています。そのため、他の人が見過ごすような、資料の小さなズレや、文章の些細な言い回しに、どうしても気づいてしまいます。この「気づく力」が、自分自身の成果物に対しても、過剰な修正を求めてしまうのです。
②他者からの評価に敏感で、「がっかりさせたくない」という気持ちが強い
「こんなものを提出したら、無能だと思われるんじゃないか…」
他人の評価に敏感なHSPは、「相手をがっかりさせたくない」という優しい気持ちから、常に120%の成果を出そうと自分を追い込んでしまいます。
③「こうあるべき」という理想が高く、現実とのギャップに苦しむ
頭の中には、常に「完璧な成果物」のイメージがある。しかし、現実の自分は、時間や能力の制約の中で、なかなかその理想にたどり着けない。このギャップに苦しみ、「完璧にできないなら、やらない方がマシだ」と、行動そのものをやめてしまうことさえあります。
【さぼり君の体験談】完璧主義の僕が、60点主義に目覚めた理由

正直に告白します。僕は、完璧にできそうにないと分かると、すぐに物事を投げ出す癖がありました。そして「どうせ自分は、最後まで努力できない、やり通せない人間なんだ」と、自分自身を諦めていたんです。

でもある時、ふと思ったんです。「100点を目指すから、気が重くて始められないんじゃないか?」「そもそも、自分は100点満点の努力なんてするはずがないじゃないか」って。自分のダメさ加減を、認めて(諦めて?)やりました。

そこから、発想を逆転させてみたんです。「もし、この仕事を60点で仕上げていいとしたら?」と。そう想像した途端、「それならすぐ終わりそうだな」「早く終われば、好きなことができるな」と、心がフッと軽くなって、自然と手が動き始めた。これが、僕にとっての大きな転換点でした。
「完璧」の呪いを解く、HSPのための5つの思考法
そんな僕が実践している、ガチガチの完璧主義をほぐすための、具体的な思考法を5つご紹介します。
思考法①:「100点か0点か」ではなく、「60点の及第点」を目指す
「完了」は「完璧」より偉大です。
仕事や勉強では、100点満点のものを締め切り後に提出するより、60点のものを締め切り前に提出する方が、ずっと評価されます。
まずは「終わらせること」だけを目標にしてみましょう。驚くほど、最初の一歩が軽くなりますよ。
思考法②:「全部自分で」を捨て、「他人の力」を借りる練習
HSPは人に頼るのが苦手です。でも、一人で抱え込むから、全ての責任を自分で負い、完璧を求めてしまいます。
「この部分は、〇〇さんの方が得意だからお願いしてみよう」と、勇気を出して他人の力を借りてみましょう。
思考法③:減点法ではなく、「加点法」で自分を評価する
私たちは、ついできなかったことばかりに目が行きがちです。
その思考のクセを、意識的に変えるトレーニングをしましょう。
**「自分褒めノート」**は、そのための最強のツールです。できなかったこと(-10点)ではなく、今日できた小さなこと(+10点)に目を向ける。この習慣が、減点法の思考からあなたを救い出します。
(ちなみに、「自分褒めノート」の具体的な始め方については、私の別ブログの記事「自己肯定感が低くて生きるのが疲れる…と感じる人がまず試すべき「自分褒めノート」の始め方」で、さらに詳しく解説していますので、興味のある方はぜひそちらも参考にしてくださいね)
思考法④:「もし失敗したら?」を具体的にシミュレーションする
漠然とした失敗への恐怖が、完璧主義を加速させます。
そんな時は、「もし、この60点の資料で、上司に怒られたら?」と、最悪の事態を具体的に想像してみるのです。
「『すみません』と謝って、指摘された箇所を修正するだけだな」「命まで取られるわけじゃない」。そう気づければ、失敗への恐怖は、意外なほど小さくなっているはずです。
思考法⑤:自分だけの「まあ、いっか」の呪文を見つける
完璧主義が顔を出しそうになった時、心を緩めるための「魔法の言葉」を用意しておきましょう。
私がよく自分に問いかけるのは、この言葉です。
「仮に、この仕事が60点で片付いたら、どれほど晴れやかな気分になるかな?」
この問いかけは、100点を目指してストレスを抱え続ける未来と、60点で終わらせて自由な時間を手に入れる未来を、天秤にかける魔法の質問です。ほとんどの場合、僕の心は後者を選びます。

100点を目指して今夜も悩むのと、
60点で終わらせて好きな映画を観るのと、どっちがいい?
私は、、、映画が観たい! 60点でいいや!終わらせよう!
まとめ:完璧じゃないあなたを、世界はもっと愛してくれる
完璧主義は、あなたの誠実さや、物事を良くしたいという素晴らしい情熱の裏返しです。
どうか、そんな自分を責めないでください。
100点を目指すあまり、何も提出できずに0点になってしまうより、
少し粗があっても、60点のものを世に出せる人の方が、ずっと多くの価値を生み出し、周りからも感謝されます。
そして何より、少し肩の力が抜けた、完璧じゃないあなたの方が、あなた自身も、そして周りの人も、きっと大好きになれるはずです。
この記事が、あなたが自分を縛る「完璧」という呪いから解放され、もっと楽に生きるための、小さなきっかけになれたら嬉しいです。
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