簿記1級合格、本当におめでとうございます!
あの難関を乗り越えた達成感と同時に、ふと、こんな不安が頭をよぎりませんか?
「この先に待つ公認会計士試験は、一体どれだけ大変なんだろう…」
「会計士と税理士、よく比較されるけど、結局自分にはどっちが合ってるんだろう?」
「本当にこのまま、もっと険しい道に進んで大丈夫なのかな…」
その迷いと不安、痛いほどわかります。
こんにちは。『HSP会計士の資格戦略室』を運営している、HSP会計士の「うさぼり君」です。
実は私、会計士を目指す過程で、力試しというか“練習”のつもりで簿記1級を受けました。
巷のサイトでは、各資格の難易度や試験範囲といった「スペック」ばかりが比較されています。
でも、HSPの私たちが本当に知りたいのは、**「どの道が、自分の心をすり減らさずに歩ける道なのか?」**ということですよね。
この記事では、僕が会計士を目指すHSPという視点から見た、簿記1級の本当の価値と、その先の最適なキャリア戦略について、僕のリアルな体験談とともにお話しします。
大前提:「会計士」と「税理士」、HSPのあなたに向いているのはどっち?
やみくもに悩む前に、まずは二大巨頭である「公認会計士」と「税理士」について、HSPの視点から「働き方のリアルな光と影」を見ていきましょう。僕の価値観が強く反映されていますが、きっとあなたの判断の助けになるはずです。
公認会計士(特に監査法人)の光と影
- 光(メリット)
- 組織に守られる「安心感」: チームで動くため個人の責任が分散され、巨大な組織の一員であるという安心感は絶大です。
- ドライな関係性: クライアントとは「監査する側」として一定の距離が保たれるため、感情移入しすぎて疲弊することが少ないです。良くも悪くも、この距離感はHSPにとって大きなメリットになります。
- HSPの特性が活きる: 監査業務は、数字のわずかなズレや資料の矛盾を見つけることが重要です。細部まで注意を払うHSPの特性は、この仕事に非常にマッチしています。
- 影(デメリット)
- 「指摘」する精神的負担: 仕事の本質が「間違いを指摘する」ことなので、対立を避けたいHSPには精神的な負担が大きいです。「これを言ったら嫌われるかも…」と常に気を遣い、相手の不機嫌な空気を敏感に感じ取ってしまいます。
- チーム内の人間関係: チーム行動が基本なので、もし人間関係がうまくいかない場合、それが直接的なストレス源になり得ます。
税理士の光と影
- 光(メリット)
- 直接的な感謝とやりがい: 中小企業の社長さんと深く長く付き合い、「〇〇さんのおかげだよ」と直接感謝される機会が多いです。この「人の役に立っている」という実感は、HSPにとって何よりの喜びになります。
- 正確性が求められる仕事: 毎月の記帳代行や給与計算など、正確性が求められるルーティンワークは、細部に気づき、コツコツ作業するのが得意なHSPの能力とマッチします。
- 影(デメリット)
- 近すぎる距離感というリスク: 顧客との「距離の近さ」が、HSPには諸刃の剣になり得ます。断るのが苦手だと、公私の境界線が曖昧になり、顧客の悩みやプレッシャーを全部自分のことのように抱え込んで、燃え尽きてしまう可能性があります。
- 断るストレス: まれに「税金は1円でも安く」といった過度な要望や、税務以外の「なんでも屋」のような仕事を求められることもあり、それを断る際に大きなストレスを感じることがあります。
【うさぼり君の体験談】僕が簿記1級を「練習」と言える、たった一つの理由

ここまで比較しておいてなんですが、僕が最初から会計士を目指した理由は、もっと不純で、切実なものでした(笑)。
フリーターだった僕が欲しかったのは、経理のスキルというより、**「何者でもない自分」から脱出するための、圧倒的な「肩書き」と「安心感」**でした。
知人のお医者さんから聞いた「会計士は食いっぱぐれない」という言葉が、将来への不安でいっぱいだった僕の心に深く刺さっていたんです。
だから僕の中では、「簿記3級→2級→1級」と階段を登る発想がそもそもありませんでした。「この不安な状況から抜け出すには、一番高い山に登るしかない」と、いきなりエベレスト(会計士)の麓に来てしまったんです。
そんな無謀な挑戦の中で、あまりにも長くてゴールの見えない会計士試験というマラソンに、HSPで継続が苦手な僕は何度も心が折れかけました。
そこで、中間目標として設定したのが簿記検定だったんです。

大学時代に3級だけは取っていたので、「まずは2級、そして勉強範囲が1級をカバーしたら受験してみよう。そうすれば少しは自信になるだろう」と。
この「会計士の勉強のついでに、簿記1級も取る」という発想こそが、僕が簿記1級を「練習」と言える、たった一つの理由です。
なぜなら、会計士試験の学習範囲が、簿記1級を完全に“内包”しているからです。

- 会計士の**「財務会計論」**の勉強をしっかりやれば、簿記1級の商業簿記・会計学は自然とカバーできます。
- 会計士の**「管理会計論」**の勉強が、簿記1級の工業簿記・原価計算の深い対策になります。
「会計士を目指す」と決めた瞬間、簿記1級は最終ゴールではなく、**自分の現在地を確認するための「通過点(マイルストーン)」**に変わります。この視点の転換が、プレッシャーを自信に変える魔法になるのです。
簿記1級の次に会計士を目指す、HSPのための「最適ルート戦略」
とはいえ、僕もすぐに順風満帆だったわけではありません。サボり癖のせいで、何度も失敗体験を重ねました。
その経験から、簿記1級に合格したHSPのあなたが、遠回りせずに会計士というゴールにたどり着くための「最適ルート戦略」を3つお伝えします。
戦略①:まず、自信を持つこと
簿記1級に合格できたあなたは、会計士試験の合否を左右する最重要科目を乗り越えるだけの素質と努力の才能を、すでに証明しています。
私も、簿記1級に合格したときには、会計士の短答式試験で合格ラインも見えてきた頃でした。
「ああ、自分のやってきた方向は間違ってなかったんだ」と心からホッとした、あの本格的な成功体験が、最後のひと押しになりました。あなたも、すでにその力を持っています。
戦略②:予備校を賢く利用すること
会計士試験の膨大な情報量を、HSPが一人で捌くのは無謀です。サボり癖のある僕ならなおさらです。
孤独や情報の曖昧さは、HSPにとって最大の敵。信頼できるプロ(予備校)の力を借りて、あなたは勉強だけに集中できる環境を作ることが、合格への一番の近道です。
戦略③:完璧を目指さないこと
簿記1級に合格した真面目なあなただからこそ、あえて言わせてください。
会計士試験では、どうか完璧を目指さないでください。
「60点でいい」「分からない論点は、今は捨てよう」。この「ゆるさ」が、HSPが長い受験生活を燃え尽きずに乗り切るための、何より大切なマインドセットです。
まとめ:あなたの簿記1級は、未来への「最強の招待状」です
簿記1級合格は、ゴールではありません。
それは、公認会計士という、よりエキサイティングで、あなたの人生を大きく変える可能性を秘めた世界への**「最強の招待状」**です。
会計士への道は確かに険しいですが、あなたはその旅の準備の大部分を、すでに見事に終えています。
もし、この記事を読んで少しでも心が動いたら、まずは各予備校の**「無料の資料請求」や「オンライン説明会」**に参加して、その世界の空気に少しだけ触れてみませんか?
その「招待状」をどう使うかは、あなた次第です。
あなたの挑戦を、心から応援しています。
あわせて読みたいお役立ち情報(外部リンク)
- 簿記1級と公認会計士の関係と違いを詳しく解説します! – 資格の学校TAC
大手予備校TACが、簿記1級と公認会計士の試験制度や学習範囲、難易度の違いを客観的かつ具体的に解説しています。両者の関係性を深く理解するのに最適です。 - 簿記1級の次なるステップ?税理士資格取得の魅力 – KOTORA JOURNAL
転職エージェントの視点から、簿記1級から税理士を目指すことのメリットやキャリアパスについて詳しく解説されています。会計士以外の選択肢を具体的に考える上で非常に参考になります。
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